あなたはeBay輸出ビジネスを行う中で、バイヤーから「関税はいくらかかるのか」と問い合わせを受けることがあると思いますが、いくらかご存じですか?本記事では、越境ECビジネスのプロフェッショナルである著者が、バイヤーの国へかかる関税を調べるシミュレーションサイト、関税が発生する地域、国と金額、注意点を解説させていただきます。
【越境EC/eBay輸出】事前に関税を調べる方法の推奨はワールドタリフと関税が発生する地域、国と金額の注意点
事前に関税を調べる方法
あなたは、eBayセラーとして活動をしていて、バイヤーから
「あなたから商品を購入したら、私の国に送る関税はいくらかかりますか?」という質問を受けることがあると思います。
親切なセラーは以下の調査を行うかもしれませんが、
- バイヤーの国の税関サイトへアクセスして税率を確認する。
- バイヤーの国の税関に問い合わせを行う。
多くのeBay輸出セラーは「あなたの国の税関に問い合わせてください」という返事をしていると思います。
しかし、関税シミュレーションサイトがあるのをご存知でしょうか?
- Duty Calculator
- World Tariff
- SimplyDuty
現在の推奨はワールドタリフ(World Tariff)
関税シミュレーションサイト World TariffはFedexが買収したようです。
FedeXの WorldTariffの年間購読ができます(Fedex WorldTariffのアクセスはこちら)
2020年追記:Fedexと直接契約されている方は無料で使えます。
2024年追記:JETROとワールドタリフとの契約で日本在住の方は無料で利用できます。
おススメする理由は、米国FedEx Trade Networks社が有料で提供している世界の関税率情報データベース「WorldTariff」です。ジェトロと同社との契約で、日本の居住者はどなたでも、同社のサイトから無料で「WorldTariff」をご利用いただけます。
ワールドタリフ(World Tariff)の内容
世界178カ国・地域の関税率が検索できます。
MFN税率(WTO協定税率)の他に、GSP(特恵税率)の税率も収録されています。
また、輸入時にかかる諸税(付加価値税・売上税・酒税など国により様々)も調べることができます。
JETRO世界各国の関税率、ワールドタリフのアカウント登録について詳細を知りたい方はJETRO世界各国の関税率(WorldTariff)をご確認ください。
シンプリィデューティ(SimplyDuty)
関税シミュレーションサイト「SimplyDuty」と言います。
今回、紹介するサイトはHSコードや関税を瞬時に調べることができます!
日本からバイヤーの国を選択します。通貨はUSDです。
商品やHISコードと商品の販売価格を入力します。
送料を入力して、「Calucurate import & duty & Taxes」を押します。
今回の例は、チリにギターを発送する場合の関税です。
以下のように、関税の見積額が算出されます。
フリープラン(1日5回)
1日5回までは無料で利用することができます。
月額制は100APIあたり9.99£~
100 APIまでは月額9.99£です。利用頻度にあわせてサービスを利用しましょう。
関税シミュレーションサイト Duty Calculatorは、残念ながら、2017年7月からサービスを停止してしまいました。
表示額は必ずしも正確であるというわけではありません。こちらで調べた関税は見積りであり、確定ではありません。
バイヤーに伝える際は「こちら側で調べたところ関税は$OOくらいかかるという情報でしたが、あなたの国の税関に確認をお願いします」と伝えるようにしましょう。
関税が発生する地域、国と金額の注意点
関税が発生する地域、国と金額は以下の通りとなります。
北米地域
- アメリカ:800ドル以上 の場合に現地徴収が発生します。
- カナダは全て現地徴収です。
EC
- EU:150ユーロ以上
- ノルウェーはどんなに高額でもebayで代理徴収してくれます。
- フランスだけ特殊で、150ユーロ以上でもFRという税金コードでebayが徴収しますが、徴収するのはVATのみで、別途の輸入関税が現地支払いになる可能性もあります(品目によって違います)。
見分け方は、注文詳細に税金コードの記載があるかどうか?です。
このコードがあれば、インボイス(住所2欄)に必ず記載するようにして下さい。忘れるとバイヤーに税金の二重支払いが生じます。
- バイヤーから関税支払いの意思を示す返事があるまで発送はしないというマイルールを設けると、キャンセルにはなりますが現地トラブルは避けられます。
イギリス
- イギリス:135ポンド以上
オセアニア地域
豪州:1000オーストラリアドル以上
アジア
中国は全て現地徴収です。
シンガポールはどんなに高額でもebayで代理徴収してくれます。
中南米
全て現地徴収です。
中東
イスラエルなど全て現地徴収です。
バイヤーから発送で追加請求が来たと連絡があった時の対応を知りたい方はバイヤーから発送で追加請求が来たと連絡があった時の対応:それは関税ですをご覧ください。
アンダーバリューについて詳細を知りたい方は【eBay輸出】アンダーバリューをご覧ください。
FAQ
ヨーロッパ向け発送の注意 欧州のVAT(付加価値税)・IOSS番号の対応について詳細を知りたい方はヨーロッパ向け発送の注意 欧州のVAT(付加価値税)・IOSS番号の対応をご覧ください。
ヨーロッパ向け発送の注意点 EORI番号について詳細を知りたい方はEORI番号(事業者識別番号)とトラブル対応の解決事例をご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?eBay輸出ビジネスを行う中で、バイヤーから「関税はいくらかかるのか」と問い合わせを受けることがあると思いますが、いくらかご存じですか?本記事では、バイヤーの国へかかる関税を調べるシミュレーションサイト、関税が発生する地域、国と金額、注意点を解説させていただきました。ぜひ、参考にしてください。