一般社団法人日本越境EC振興協会

現役eBayセラー税理士による消費税還付金制度の基本と注意点[完全保存版]

あなたは消費税還付金制度をご存じですか?さらに、eBay輸出においては少し特殊になっています。本記事では、現役eBayセラー税理士に消費税還付金制度の概要、個人事業主のケース、法人のケースを講義していただきました。

現役eBayセラー税理士による消費税還付金制度の説明

先日、現役eBay輸出セラーでありながらも、税理士である方とご縁をいただくことができました。

折角ですので、ビジネス・コミュニティで、消費税還付金制度のきほんの「き」について

  • 副業で取り組んでいる
  • 個人事業主
  • 法人 などケースに応じて講義をしていただきました。

さすがに、実務経験として、消費税の還付について実務経験をお持ちです。
プラスアルファで現役eBayセラーとして、PaypalやeBayの手数料の実務をみにつけた輸出ビジネスの税務プロフェッショナルです!

eBay輸出日本人セラー全員に確認していただきたい動画になります。

越境ECでは消費税が免除される

内国税である消費税は、最終販売先が海外居住者となる越境ECでは対象外となります。 サイト上での販売価格に国内消費税を記載することはできません。

最終販売先が海外居住者である場合、販売者は仕入時に支払った消費税分の還付を受けることが法律で認められています。

消費税還付を受けるための条件とは

消費税還付を受けるには、単に「最終販売先が海外」というだけでは不十分です。 前提条件や手続きが必要となり、いずれの条件も満たす必要があります。

条件①:消費税課税事業者であること

個人で前々年の課税売上高が1,000万円以下の場合、「免税事業者」になります。
他方、前々年の課税売上高が1,000万円を超える場合や前年の1月1日から6月30までの期間の課税売上高が1,000万円を超える場合には「課税事業者」になります。
なお、課税売上高が1,000万円を超える場合も、その期間内に支払った給与などの金額によって判断することもできます。
たとえば、1月から6月の課税売上高が1000万円を超えても、1月から6月の給与等の金額が1,000万円以下の場合には、翌年は、免税事業者となります。

新たに設立された法人は、基準となる前々事業年度の売上はありませんので、原則として免除事業者になります。
しかし、資本金の額が1,000万円以上である場合や一定の要件を満たす新設法人は免除事業者とはなりません。

条件②:還付申請書類を期限内に提出すること

還付金の受取方法には、
(1)預貯金口座への振込み
(2)最寄りのゆうちょ銀行各店舗または郵便局に出向いて受け取る方法の2種類があります。
確定申告書の「還付される税金の受取場所」欄に記入することで指定します。

還付金が支払われる時期は、確定申告書の提出から1か月~1か月半程度です。
e-Tax(電子申告)を利用すると3週間程度で支払われるので、急いで支払って欲しい場合には、e-Taxを利用した方が良いでしょう。
なお、還付の際には、「消費税の還付申告に関する明細書」を消費税の申告書と一緒に提出します。

消費税免税事業者の場合は消費税還付は受けられない

ここまでご説明した還付の条件は、あくまで「消費税課税事業者」の場合です。
消費税を原則課税方式で計算納税する選択をしている必要があります。そのため、消費税免税事業者には適用されません。
課税売上高や資本金の額によって異なるので、自分の事業がどちらに当てはまるかを確認したほうがよいでしょう。
また、消費税課税事業者になるには、税務署への届出が必要です。

消費税免税事業者とは

免税事業者とは、売上が少ないなどの要件を満たした際に、消費税の納税が免除される事業者のことを言います。
売上規模の小さい事業者に対しては、納税すべき消費税額の計算の煩雑さを考慮して、納税義務を免除しているのです。

主な要件として以下が挙げられます。

  • その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下かどうか
  • その事業年度の開始の日における資本金の額又は出資の金額が、1,000万円以上である
  • 特定新規設立法人の場合

消費税課税事業者になるには?

「消費税課税事業者届出書」を、納税地を所轄する税務署に提出します。
新設企業の場合は1期目に「消費税課税事業者選択届出書」を同じく統括する税務署へ届出します。

【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)

【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)について詳細を知りたい方はe-Taxの記事をご覧ください。

まとめ

いかがでしたか?本記事では、現役eBayセラー税理士に消費税還付金制度の概要、個人事業主のケース、法人のケースを講義していただきました。ぜひ、参考にしてください。